地方財政は国にツケを回す形で運営されている

地方交付税は地方債の償還財源までも手当てしており、地方債発行に対する財政規律が働かなくなる要因が制度的に内在している。
本来、利払いや償還のための財源は将来の自地域の税収で賄うのが原則であろう。
それが賄えない見通しであれば、現時点での起債、ひいては当該事業を中止するという財政規律が働く。
しかし、基準財政需要額は、過疎対策事業債、地域改善対策事業債、公害防止事業債、財源対策債、減収補填債などの償還費も算入対象となっている。
これらの地方債は、利払いや償還にかかる経費の一部を、所定の割合で基準財政需要額に算入する措置が、起債段階で認められている。
該当する事業に関する地方債の公債費は、将来の自地域の税収ではなく、他地域で徴税された分も含めた将来の国税(交付税)で賄うことができる。
しかも、基準財政需要額の公債費として算入される地方債を充当できる事業を優先的に実施すれば、基準財政需要額は増加するから、財源不足額が増加し、受け取る交付税額が増加することになる。
つまり、その公債費について自地域で追加的な租税負担をほとんど負わないで起債できるため、税収や交付税を得ても歳入が少ない自治体は、地方債発行によって財源を調達して事業を起こそうとする。
こうして、財政規律が働かず、必要以上に財源を後年度の(他地域の)負担に転嫁する誘因(インセンティブ)が生じてしまう。
地方自治体に財政規律を以上のように、わが国の地方財政制度は、地方自治体に財政規律が働かない方向に誘因が働いている。
しかも、これが、一九九〇年代を通じた税収の低迷と連動して、地方財政がますます債務による財源調達に依存する状態へと導いていったといえよう。
その上、地方債以外の自治体の財源についても、元利償還の責任を国に付け回しているのが実態である。
前述のように、地方交付税は交付税特会借入金として、地方債は財投資金(郵貯や年金積立金)として、さらにいわゆるヒモ付き補助金である国庫支出金の財源の一部は国債として、地方財政は国にツケを回す形で運営されていたのである。

そもそも現行の地方財政制度の設計が悪い?

こうした誘因が働くことは、経済合理性から考えれば、地方自治体が悪いというより、そもそも現行の地方財政制度の設計が悪いというべきである。
なぜならば、地方自治体にとって、地方財政制度自体を変える権限は与えられておらず、できることは現行制度下で合理的な行動をとること、すなわち(国民全体ではなく)地域住民にとって望ましい行動をとるしかないからである。
それは、現行制度の制約の下では、歳出削減や地元経済活性化を怠る財政運営である。
別の言い方をすれば、地方自治体が怠慢になっていると言うより、現行制度が地方自治体を怠慢にさせていると言うべきであろう。
とはいえ、ある特定の地域住民だけが得をするのではよくない。
したがって、現状を踏まえて今後の改革の方向性を示すならば、地方自治体の行動を改めるよりも、この章で言及した現行の地方財政制度自体を改めるべきである。
上記を踏まえれば、改革すべき点は下記のようにいくつか挙げられよう。
地方自治体の歳出削減や税収増加を阻害する誘因がある地方交付税の現行の算定方法(公債費の交付税措置も含む)を廃止し、交付税特会借入金を禁止し、地方債の起債では自治体に消化努力を促すことによって、地方自治体に財政規律が働きやすくなるであろう。

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